自分の強みってなんだろう。意外と自分がどんな特性・個性をもっているかわからないですよね。
本書は、人気漫画「宇宙兄弟」とコラボし人の個性を科学的に分析する「FSS理論」を用いて解説されています。
本書を読む時点では、「宇宙兄弟」は知っていましたが、読んだことがありませんでした。
読んでなくても、漫画のシーンを使って解説されているので非常に読みやすいです。
その後興味を持って、「宇宙兄弟」を読んでみたので改めて読み返すとより理解が深まるかもしれません。
作品と著者の紹介
FFS理論を活用した最適組織編成・開発支援のための会社を設立し、800社以上の支援を行っている古野俊幸氏による著書。
購入特典として自分がFSS理論でいうとどの因子なのかがわかるweb診断用のアクセスコードがついています。
簡単な質問に回答すると自分が宇宙兄弟の登場人物でいうとどの人で、どの因子なのかがわかります。
古本ではコードが利用済みの可能性があるので、購入の際は新品で購入するのがお勧めです。
本書の他に、漫画やドラマでもおなじみの「ドラゴン桜」とコラボしFSS理論を解説している「ドラゴン桜とFFS理論が教えてくれる あなたが伸びる学び型」があります。
ドラマは見たことあるので、こちらも面白そうですね。
内容の紹介と感想
本書の書かれている内容を紹介していきます
本書の目次
- 自己理解 あなたの強みの活かし方
- 他社理解 上司を味方につける方法
- 組織理解 目指すべきリーダー像
FSS理論とは
FFSとはFive Factors & Stressの略。
人にはそれぞれ感じ方や捉え方の違いがあり、その特性を5つの「因子」として軽量化した考え方です。
5つの因子は以下の通り
- 凝固性 こだわりが強くて頑固(ブライアン・J)
- 受容性 面倒見がよく優しい(金子シャロン)
- 弁別性 合理的で完璧主義(ビンセント・ボールド)
- 拡散性 行動力がある自由人(南波日々人)
- 保全性 慎重で安全第一(南波六太)
私の診断結果は、凝固性と保全性が高い真壁ケンジでした。
本書で学べる事
web診断、もしくは自己診断を行うことで自分がどの因子なのかを知ることができます。
これに納得するかどうかは人それぞれだとは思いますが、大きくは外れてはないでしょう。
私の場合は、凝固性と保全性が高い結果でした。
凝固性の頑固な面はあるなと思いつつ、他人に流されないことはないな、とか
保全性の慎重にコツコツ進めるところは確かにそうだな、と思いました。
本書ではまず自分の因子を確認し、自分がどのような特性を持っているかを知り
どのように行動するとよいかが紹介されています。
その紹介の仕方が最大の特徴です。
「宇宙兄弟」の1シーンを切り取って実際に本文の途中に挿入されています。
実際のエピソードとして漫画を読み、この因子の人はどのように行動するとよいか。
が解説されているので非常にわかりやすくなっています。
第1章では、主に自分の特性と同僚との関係性について。
日本人に多いとされている「保全性」と「受容性」の因子をもつ人の特徴を中心に解説しています。
これがムッタに当てはまるので、ムッタの行動が主に例として挙げられています。
ムッタの行動は日本人であれば共感できることが多いですね。
保全性は慎重に行動するのでなかなか行動に踏み出せないタイプです。
一方拡散性はとりあえず行動してみるというタイプです。
どうしても自分にない特性にあこがれがちですが、どちらが良い悪いはなくその特性を活かして行動すればよいのだ、という気持ちにさせてくれます。
無理に変わる必要はないのだと。
第2章では、上司もしくは部下との関係性について説明されています。
自分の因子を理解したうえで、相手の因子が何かを認識したうえで付き合い方を変えていきましょうということが説明されています。
相手をいい意味でうまく利用すればよいのだと。
第3章では、リーダーシップについて。
リーダーのあり方についても因子の特性でやり方は色々あります。
引っ張っていくというリーダーシップが良いとされがちですが、メンバーを支えていくというリーダーシップ(サーバントリーダシップ)というやり方もあります。
自信の特性を理解したうえで部下との接し方を考えましょうと解説されています。
本書の特徴
そんなにたいしたことではないのですが、
本書は読んでいて、すごく読みやすい本だなと感じました。
その理由が何だったかというと
度々でてくる「宇宙兄弟」の漫画のシーンが度々出てきます。
文中に漫画が差し込まれるということです。
他の本でいうところの「図1」などと同様です。
普通のだと本文が途中で途切れて「図1」が入りますよね。
次のページの「図1」を確認して、前のページに戻る、という読み方が必要です。
しかし本書では、「図1」にあたる漫画のシーンが差し込まれる前に一文が終了してるんです。必ず。
ページを行き来することなく、本文と漫画のシーンがつながっていて読みやすいんです。
地味なことですが、著者と出版社の努力が垣間見えます。
まとめ
本書を読むことで、以下のことが得られます。
- 自身の因子(特性)を知り、強みを活かす方法
- 相手の因子(特性)を見極めて、対応方法を変える方法
無理に自分を変えようとせずに、強みを活かすことが大事です。
以上、最後までお読みいただきありがとうございました。
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