「仕事に探される人」になれ。
この書き出しで始まる本書。
終身雇用は崩壊し、会社へ依存する働き方は時代遅れとなってきています。
自分自身の市場価値を高め、仕事に探される人にならないとこの先、生き残っていけません。
どのようにしたら自分の価値を高め「仕事に探される人」になれるのかが著者の経験をもとに紹介されています。
そんなことを考えてこなかった人には、胸をえぐられるような内容になっていますが、この本が仕事に対する取り組み方を考えるきっかけとなることでしょう。
これからのビジネスマン、サラリーマンとして必要なマインドセットがわかる「WORK 価値ある人材こそ生き残る」を紹介します。
この記事はどらが書きました。
著者の紹介
本書の著者のmotoさんは、長野県出身の起業家とされています。
今は実名も明かされていて戸塚俊介さんといいます。
転職情報を発信する「転職アンテナ」を立ち上げ運営。
自身の体験から転職に役立つ情報を発信しています。
今はこのメディア運営事業は売却されたそうです。
もともと「moto」というハンドルネームでTwitterを中心としたSNSで情報を発信し、現在も発信し続けいています。
その他、様々なメディアで取り上げられていますので、検索すると色々と出てきます。
内容の紹介と感想
本書に書かれている内容を紹介します。
「WORK」というタイトル通り、「仕事」や「働く」ということについて語られている本です。
もはや耳にタコができるほど聞いていると思いますが、ひとつの会社に一生勤めあげることがないこの時代をどう生き抜いていくかのマインドが紹介されています。
普通のサラリーマンとして生きている人にはグサグサ刺さる内容が盛りだくさんです。
目次
- はじめに 「仕事に探される人」になれ
- Chapter00 会社がどうなっても活躍できる人材の基本的な思考法
- Chapter01 市場価値を上げるために持つべき視点
- Chapter02 目の前の仕事に成果を出すことのみがあなたの価値を上げる
- Chapter03 キャリア戦略を考えることは、人生を考えること
- おわりに 不安定な世の中で生き残れる人材とは
おすすめポイント
本書を読んで役に立ったと思えるおすすめポイントを紹介していきます。
おすすめポイントは以下3点です。
- 自分自身の働きっぷりを見返せる
- 自身の市場価値を高める方法を知る
- これからの働き方を考えるきっかけとなる
それぞれ説明していきます。
自分自身の働きっぷりを見返せる
本書は今まで自分の働き方を全面否定してくれます。いい意味で。
こんな考えをもって日々、仕事をしていませんでしょうか?
- 「仕事は与えられるものだ」と思っている。
- 同じ給料ならムダに働きたくない。
- 誰もやったことがない、やっていない仕事はやりたくない。
結構当てはまる人は多いのではないでしょうか。
仕事=我慢してやるもの、と考えでいるとこうゆうマインドになってしまいがちです。
会社が自分を保証してくれる時代は終わり、自分の身は自分で守れなければならない時代が来ます。
というか来ています。
仕事もキャリアも、与えられるものではなく作り出すものです。
筆者はこう語っており、一般サラリーマンにはグサッと刺さります。
私自身も考えを見直さなければと痛感します。
大きな仕事がひと段落付いたときや、仕事と仕事の間で隙間ができた、といった時間的な余裕ができるということがあると思います。
こうゆうときにどう過ごすかで、自分自身の価値を高められるかどうかが変わってきます。
「仕事は与えられるもの」という考えを持っている人は、時間の余裕があるときにそれなりの仕事で切り上げ次を待ってしまうでしょう。
「仕事は作り出すもの」という考えを持っている人は、今までの仕事の整理をしたり、次の仕事の準備に取りかかったりするものです。
昔聞いたこんな話を思い出しました。
仕事を上記のような「緊急度」と「重要度」であらわした場合上記のようなマトリクスになります。
普段は緊急度:高・重要度:高(右上)の仕事をこなしていると思います。
しかし、自身の価値を高める仕事言うものは、緊急度:低・重要度:高(左上)に存在しているものです。
いかに右上の仕事を効率よく終わらせ、左上の仕事に取りかかれるか、という話でした。
「仕事は作り出すもの」という意味では同じ考え方ではないかと思います。
自身の市場価値を高める方法を知る
どうやったら自身の市場価値を高めることができるか。
その方法について、転職をなんども経験してきたmotoさんの体験談をもとに紹介してくれています。
結論としては、目の前の仕事で成果を出すことになる、ですがその取り組み方が大事です。
前述のとおり「仕事は作り出すもの」であるべきですが、与えられる仕事もあります。
この与えられた仕事を「やらされ仕事」で終わらせないことが大事です。
仕事を依頼してくれた人が、どのような目的で仕事を依頼したかを確認する。
そのうえで、その仕事に対する自分なりの仮説を考え付加価値を与えて、成果物を作成する。
こうすることで「与えられた仕事」でも自身の価値を高める機会に変換することができます。
その他にも自身の価値を上げる手法を数多く紹介してくれていますので、自分にあった高め方を見つけて実践してはどうでしょうか。
これからの働き方を考えるきっかけとなる
本書では会社に依存せずに、自分の市場価値を高めるということが大きなテーマとして取り扱われています。
そのためには、今の会社で実直に経験を積み上げていくと同時に、高い視点が必要ということを感じます。
一つの会社に長期間務めていると、「業務知識」が身に付きます。
ここでいう「業務知識」とは、働いている会社での特徴的な業務の流れのこと。
私は今まで、このような「業務知識」を習得することが重要で、これを強みにしていく必要があると考えていました。
ただし、それはその会社で働くためのスキルで、他の会社では通用しないのではと考え直すようになりました。
では、他の会社でも通用するようなスキルを今の会社で身に付けるにはどうすればよいのか?
それには「業務知識」ではなく「業界知識」が必要なのではないかと感じました。
一つ上の視点として、業界の知識を意識していくことで他の会社でも必要な知識が得られるのではないでしょうか。
その他にも、ITスキルや財務会計知識などは、一般的なポータブルスキルとして流用できますが、それプラスαで業界知識を身に付けることで、自身の市場価値が高められると思います。
考え方は人それぞれだと思いますが、このようなこれからの働き方や考え方を見直すきっかけとなる一冊になります。
まとめ
今回は、起業家でありSNSインフルエンサーmotoさんの著書「WORK」を要約・紹介させていただきました。
会社に依存せずに、自分自身の市場価値を高めていくということが必要になっていきます。
motoさんの考え方は素晴らしいものがありますが、motoさんと同じように振舞うことは難しいかもしれません。
しかしながら、本書を読むことで少なからず仕事に対する考え方が変わるでしょう。
時代の波に取り残されないために、自分の価値を高めていきましょう。
以上、最後までお読みいただきありがとうございました。
コメント